世界をフィールドに実践的に学ぶ海外インターンシップ
—「留学で培った学び」を「海外で活躍するための力」へつなげる経験—

文学部文学科 英米文学専修 4年次 須藤 風音さん

2023/06/01

RIKKYO GLOBAL

OVERVIEW

グローバル教育センターが全学部生向けに提供するプログラム「海外インターンシッププログラム」は、自身の目的に沿って1年次から4年次の任意のタイミングで参加することができます。今回は、半年間の協定校留学経験後、就職活動を前に海外インターンシップに挑んだ須藤さんにお話をうかがいました。

須藤 風音さん/SUDO KANON

  • 所属/学年:文学部文学科英米文学専修 4年次
  • 海外インターンシップ派遣先企業: H.I.S. New Zealand LTD.
  • 派遣先国:ニュージーランド
  • 渡航型インターンシップ活動期間:2023年2月(3週間)
  • 履修科目名:全学共通科目総合系科目「海外インターンシップ2」

海外インターンシップ参加のきっかけについて教えてください。

海外で自分の実力がどのくらい通用するのか知りたいと思ったからです。私はこのインターンシップに参加する前に海外留学を経験しています。そこでは、様々な文化的背景を持つ人たちの架け橋となり行動する力、長期的に目標を見据える力、そしてコミュニケーション力が培われたと実感する一方で、さらにこの力を伸ばしていきたいと強く感じました。特にそう感じたのはコミュニケーション力です。留学先では、開催した日本と現地文化の交流会の中で、日本にしかない概念を説明する際に歯痒い思いをしたこともありました。今回、本海外インターンシップに参加し経験を重ねることで、今の私が持つそれらの力が社会でどのくらい通用するものなのかを試しつつ、向上を目指したいと考えました。
また、今までは見えなかった課題を見つける機会にもしたいと考えました。私のキャリアを長期的に考えた際、海外でチャレンジしたいという思いが強くあります。日本だけではなく広い世界のフィールドで今の自分を試しつつ、今まで自分になかった視点から課題を見つけ、スキルアップする機会にしたいと考え、本海外インターンシップを希望しました。

派遣先企業、および今回携わった業務内容について教えてください。

オークランドの街中、オフィス周辺の様子

派遣先されたH.I.S. New Zealandはクライストチャーチ支店、オークランド支店があり、今回はクライストチャーチ支店で約2週間、オークランド支店で約1週間お世話になりました。どちらも街の中心地付近に位置しており、基本的に経験した業務内容は同様でした。具体的には、主に毎日のブログ記事作成、ツアー添乗、予約サイトへの情報入力、郵便物のお届け、電話対応、プレゼンテーション(クライストチャーチの回り方、ハグレーパークの回り方)、はちみつ・ワイン商品紹介のパンフレット作成と日本語訳作成、オプショナルツアー購買促進のポスター作成などに携わりました。

プレゼンテーションで作成した街の回り方の資料

(左)マウントクックオプショナルツアー案内、(右)須藤さんが書いたブログ

特に印象に残っている業務について教えてください。

電話対応とツアー添乗です。電話対応はクライストチャーチ支店では毎日経験しました。留学経験があったため語学的な面においては少し自信があったのですが、実際にビジネスの場で電話をするとなるとそこには大きな壁があるということに気づきました。最初のうちはお客様や取引先の方が話していらっしゃることが聞き取れず、悔しい日々が続いていました。しかし、現地の社員の方の助けやその社員の方々の実際の対応を耳にしているうちに、徐々に聞き取れ、落ち着いて対応することができるようになっていきました。失敗をしても親身に教えてくださった社員の方々にはとても感謝しています。このようにして最初には困難に感じていたことも徐々に克服し、実践的な学びができた経験になりました。

ツアー添乗については、1日だけテカポ湖経由アオラキ・マウントクックへのツアーに添乗させていただく機会をいただきました。以前から旅行業に関心が高く、海外支店でのツアーの様子などにも興味がありましたが、実際に参加してみると、社員の方の知識量や気配りに圧倒されました。目的地に着くまでの間もニュージーランドについて車窓から見える景色に因んで解説してくださり、とても勉強になりました。また実際に海外支店に日本人スタッフがいることで、日本語で現地の細かな情報をお伝えすることができるということ、観光客の方のみでは行きにくい土地にも安心していくことができるということの良さを改めて学びました。

Aoraki Mount Cookツアー添乗時に撮影

ブログ掲載写真:クライストチャーチドライブで訪れたGodley Head Park. 道中には羊もいて丁度目が合いました

今回のプログラム参加を通じて、気付きや自身の成長・変化があれば教えてください

社員の方と訪れたKaikouraの湾

大きく分けて二つあると考えます。一つ目は海外で働くということについてです。具体的にはH.I.S. New Zealandで働く社員の方々の働き方について学んだことです。私自身、以前はやみくもに海外で働きたいと考えていましたが、実際に駐在や現地採用された方々のお話を伺い、その夢をなぜ叶えたいのか、どのように実現できるのか具体的なメソッドを考える機会を持つことができました。お話を伺う機会を多くくださった社員の方々にはとても感謝しております。
二つ目は旅行業に必要なホスピタリティについてです。先程のツアー添乗での体験以外にも、H.I.S. New Zealandの方々のプロフェッショナルなホスピタリティには大変感銘を受けました。お客様が困っていた際に助けるだけでなく、問題を先読みして行動する力が問われるということを学びました。特に海外で働く旅行業では、文化の違いにも柔軟に対応していくことも必要になると痛感しました。

インターンシップ参加後の目標を教えてください

これからもチャレンジを続けていくことです。今回のインターンシップは、参加自体も私自身の学生生活の集大成としてのチャレンジで、携わった業務も初めての経験となりチャレンジでした。これらの経験を振り返ると、私の学びはいつもチャレンジの後にあったと考えます。日々の業務の中では、ビジネス英語を使った電話対応のチャレンジや、どのように短い言葉でツアーの良さを伝えることができるかというチャレンジをしなければ、それらの難しさや達成感などを知る事はありませんでした。それは普段とは違う環境に自分を置いて生活することも挑戦と学びの一つであると考えます。このようにどんな時でもチャレンジを恐れず学び続けることを目標にしたいと考えます。特に私のキャリアの中で海外で挑戦することを忘れずにいたいです。今回の経験を通し、自分が将来何をしたいのか、それを達成するためになぜ海外で挑戦したいのかというところに向き合うことができました。海外で活躍するには様々な壁があることも痛感しましたが、今回向き合った夢を忘れず、目標に向かって日々チャレンジをしていきたいと思います。

海外インターンシップへの参加を検討している立教生へメッセージをお願いします。

海外インターンシップは、社会での実践的な学びを得られる、とても有意義な授業であると考えます。特に将来海外で活躍されたい方には、日本と海外の働き方の差を含め、お世話になる企業のことやその業界のことなど様々なことを学べる機会になると思います。勉強などで忙しい日々を送っている方が多いと思いますが、そこで学んだ蓄積を広い世界で試してみたい、という方には是非参加していただきたいです。
参加前から自己分析などで自分自身に向き合うことが非常に大切になり、もちろん実習期間中にも慣れずに大変なこともあると思いますが、チャレンジした後の自分がその経験から何を得られるのかなどを想像してみていただきたいです。今後海外インターンシップに参加を検討される方々の挑戦を陰ながら応援しております。
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