公開講演会「How Billy Budd Grew Black and Beautiful: Versions of Melville in the Digital Age (ビリー・バッドは如何にして美しき黒となりにしか—デジタル時代のメルヴィル)」
INFORMATION
米国を代表する作家ハーマン・メルヴィルの遺作、『ビリー・バッド』に焦点を当て、その黒人表象を精査する。何段階にも及ぶ作者の改稿プロセスを丹念にたどることで、「流動的テクスト」としてある文学作品の意味を探るとともに、そのプロセスを一望するための電子ツール(Melville Electronic Library)がもたらす新たな読みの可能性を開示する。使用言語:英語(通訳なし)
講師
John Bryant(ジョン・ブライアント)氏
米国ホフストラ大学英文科教授。シカゴ大学にて博士号取得。1990年、米国メルヴィル協会の機関誌、Melville Society Extractsの責任編集者に就任し、2006年、メルヴィル研究の専門誌Leviathanの創設に尽力。2014年まで同誌の責任編集を務めたメルヴィル研究の牽引者。主著に、Melville and Repose: The Rhetoric of Humor in the American Renaissance(オックスフォード大学出版局、1993年)、「流動的テクスト」論を提唱したThe Fluid Text: A Theory of Revision and Editing for Book and Screen(ミシガン大学出版局、2002年)、その理論を応用したMelville Unfolding: Sexuality, Politics, and the Versions of Typee(ミシガン大学出版局、2008年)など。現在、新たなメルヴィルの評伝、Herman Melville : A Half Known Life の出版を準備中。