公開講演会「The Reformation and the Orthodox Church: A Case Study 宗教改革と正教会との関係に関する一事例研究」
INFORMATION
2017年の「宗教改革」500周年に向けて、世界各地で「宗教改革」を主題とする学術的催しが多く企画され、従来の宗教改革研究がさらに推し進められると共に、これまでの研究の視座に対する批判的問い直しも行われている。「宗教改革」への着目は当然、パレスティナから西漸したキリスト教の一潮流であるローマ・カトリック教会とそこから派生してきたプロテスタント諸教会の歴史叙述においては不可欠であるが、他方、東漸していったキリスト教にとって、西方の教会で生じた改革運動はどのような意味を持っていたのであろうか。本講演は東漸したキリスト教のなかでも特に正教会を、そしてその中でも特にルーマニア正教会に着目して、西方の宗教改革と東方の正教会との関係を歴史的に考察する。使用言語:英語
講師
ノルウェー、ベルゲン大学文学部考古学・歴史学・文化研究・宗教学科教授
István Keul(イストヴァン・コイル)氏
2000年にドイツ連邦共和国テュービンゲン大学で博士号取得後、2007年にベルリン自由大学にて教授資格を取得。2009年よりノルウェー科学技術大学(トロンハイム大学)考古学・宗教学科教授を経て、2013年より現職。中東欧における宗教的多元化、アジアにおける新宗教、インドにおける諸宗教伝統等の幅広い領域を主に歴史学的、社会学的、人類学的に研究している。
主な著作は、Banaras Revisted: Scholarly Pilgrimages to the City of Light, 2014(編著書)、Early Modern Religious Communities in East Central Europe, 2009、Hanuman, der Gott in Affengestalt: Entwicklung und Erscheinungsformen seiner Verehrung, 2002等。