公開シンポジウム「史学史上の黒板勝美‐日米における新たな研究動向」
INFORMATION
黒板勝美(1874‐1946)は、日本古文書学の確立者として知られ、近代日本のアカデミズム歴史学を代表する歴史家である。朝鮮の文化財保存に関与するなど文化財行政において活躍するとともに、エスペラントの普及運動を担うなど、国際的視野をもつ知識人という一面を有する。史学史上の黒板の位置づけは、国内外の文脈において日本の近代歴史学の位相を考える上で重要であるが、その全体像は従来十分に研究されているとはいいがたい。今回は、日米双方において高まりつつある黒板をめぐる史学史の新たな研究動向を踏まえ、今後のグローバルな史学史研究の可能性について議論することにしたい。
廣木 尚 氏
早稲田大学文学研究科博士後期課程史学(日本史)専攻修了(博士)。早稲田大学大学史資料センター助手。主著に「黒板勝美の通史叙述 : アカデミズム史学による卓越化の技法と〈国民史〉」『日本史研究』624号(2014年):1-32、「南北朝正閏問題と歴史学の展開」『歴史評論』740号(2011年):18-35など。
ヨシカワ・リサ 氏
イェール大学大学院修了(博士)。ホバート・アンド・ウィリアム・スミス・カレッジ(Hobart and William Smith Colleges 米国ニューヨーク州) 准教授。主著にKuroita Katsumi and his state-sanctioned national history, 1896-1937 : narrating absolute imperial sovereignty and Japan's civilizing mission in Asia as history(博士論文)など
松沢 裕作 氏
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中途退学(博士)。慶応義塾大学経済学部准教授。主著に『明治地方自治体制の起源—近世社会の危機と制度変容』(東京大学出版会、2009年)、『重野安繹と久米邦武—「正史」を夢みた歴史家』(山川出版社、2012年)、『町村合併から生まれた日本近代 明治の経験』(講談社、2013年)など。
詳細情報
名称
内容
「趣旨説明 黒板勝美研究の可能性」
廣木 尚 氏(早稲田大学大学史資料センター助手)
「日本近代史学史研究の現状と黒板勝美の位置」
ヨシカワ・リサ 氏 (ホバート・アンド・ウィリアム・スミス・カレッジ准教授)
「近代日本の国家形成と歴史学:黒板勝美を通じて」
コメント:松沢 裕作 氏(慶応義塾大学経済学部准教授)
対象者
※申込不要、入場無料
主催
共催
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