四国地区校友の集い 公開講演会「乱歩と江田島」
INFORMATION
1941年に国家総動員法が定められて以降、言論統制の強化にともない探偵小説作家たちは作品発表の機会を失う。「毒々しい色彩のデカダン」(大下宇陀兒)の表現で絶大な人気を誇っていた江戸川乱歩も、時局を考えて筆を断つ覚悟を決める。また、戦争末期には乱歩の既発表作品にまで内務省の検閲が入るようになり、多くの作品が改訂を命ぜられる。だが、そんな乱歩に作家として活動する場を与えてくれたのは、海軍外郭団体・くろがね会だった。海軍兵士の「慰問袋」に入れる雑誌記事を書くために広島の江田島を訪れた乱歩は、そこに「紅顔の少年」たちが織りなす「一大演劇」を見る。今回の講演では、旧日本海軍の主要基地が数多く置かれた瀬戸内海に着目し、江田島の地を訪れた乱歩が見た世界を追体験したい。
講師
本学文学部文学科日本文学専修教授
石川 巧
詳細情報
名称
四国地区校友の集い 公開講演会「乱歩と江田島」
対象者
本学学生、教職員、校友、一般(今治史談会など)
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料
主催
今治立教会
後援
立教大学、立教大学校友会