ワークショップ 「武術と舞踊—琉球王朝と大衆娯楽市場を繋ぐもの—」
INFORMATION
琉球舞踊は本来琉球王府の外交の具で、高位の士族が演じたもので、専業の演者はいなかった。琉球王府が閉じた後、収入源を失った下級武士が糊口を凌ぐ手段として舞踊と組踊を継承し、娯楽市場で大衆向けに発展させた。なぜ高位の士族のみが外交のために習得した芸能を下級武士に教授したのか。また、大衆向けに演じるに際し、どのような変化・加工が施されたのか。この謎を解明するひとつの試みとして、下級武士に教えた王族とされる松島親雲上朝董の本部家が伝承する琉球王府の武術本部流に注目し、本部流及び琉球舞踊二大流派の玉城流、渡嘉敷流による同一演目の実演を通じて武術から舞踊へ、身体性の変容を考える。
講師・実演者
9月29日(土)
台湾・台北芸術大学副教授、アジア地域研究所特任研究員
簡 秀珍 氏
台湾・台北芸術大学副教授、アジア地域研究所特任研究員。台湾の古典芸能である北管、台湾オペラとも呼ばれる歌仔戯などの芸態を対象とする。また、日本統治時代に川上音二郎によって伝えられた児童劇の台湾における受容・展開に関する研究も行っている。児童劇、布袋戯(指人形を使った人形劇)の脚本家でもある。
本部御殿手、本部拳法教士七段
本部 直樹 氏
本部御殿手、本部拳法教士七段。本部御殿手古武術協会理事、日本空手道本部会理事。琉球武術本部流本家。本部流及び一族の歴史、特に舞踊・大衆演劇との接点に関する資料収集、研究も行っている。
本部御殿手達士八段
新崎 文子 氏
琉球王家秘伝の武術である本部御殿手達士八段を取得しており、本部御殿手古武術協会の副会長も務めている。
琉球古典音楽安冨祖流絃聲会師範
田渕 愛子 氏
琉球古典音楽安冨祖流絃聲会師範、琉球古典音楽安冨祖流歌三線演者。沖縄県立芸術大学大学院音楽芸術研究科修了。県外人であるが、2008年琉球新報社主催琉球古典芸能コンクール(歌三線の部)最高賞受賞等、歌三線の世界で期待される若手のひとりである。
沖縄芝居「劇団うない」代表
中曽根 律子 氏
沖縄芝居「劇団うない」代表。女性だけの沖縄芝居の劇団である「乙姫劇団」の後継組織である「劇団うない」を率い、演者でもあるが脚本・改変・演出も担当。琉球舞踊伝統保持者でもある。
異文化コミュニケーション学部教授、アジア地域研究所所員
細井 尚子
9月30日(日)
沖縄県立芸術大学名誉教授
板谷 徹 氏
沖縄県立芸術大学名誉教授、専門は舞踊学。琉球王府の舞踊・組踊を外交の具としての機能を、薩摩・江戸の資料を駆使して分析、また、村祭の組織・芸態研究を通じて、王府の舞踊・組踊が村祭の中に伝承された経路、娯楽市場で伝承されたものとの比較研究を行う。
本部御殿手、本部拳法教士七段
本部 直樹 氏
異文化コミュニケーション学部教授、アジア地域研究所所員
細井 尚子
台湾・台北芸術大学副教授、アジア地域研究所特任研究員
簡 秀珍 氏
沖縄芝居「劇団うない」代表
中曽根 律子 氏
本部御殿手達士八段
新崎 文子 氏
琉球舞踊玉城流円の会会主
平良 富士子 氏
琉球舞踊玉城流円の会 会主。1983年琉球新報社主催「琉球古典芸能コンクール」最高賞受賞後、国内外に支部を設け、琉球舞踊の指導と普及に務める。2017年7月沖縄芸能連盟功労賞受賞。劇団うない団員。
琉球舞踊渡嘉敷流師範
棚原 由里子 氏
琉球舞踊渡嘉敷流師範、二代目渡嘉敷守良(花岡)門下。 舞台の他テレビでも活躍している。劇団うない団員として沖縄芝居の演者も務めている。
琉球古典音楽安冨祖流絃聲会師範
田渕 愛子 氏
詳細情報
名称
対象者
申し込み
- 事前申し込み 不要
- 参加費 無料