レクチャーコンサート 『ロマン派の宗教作品』

INFORMATION

  • 2019年1月13日(日) 18:00~19:30
  • 池袋キャンパス 立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋チャペル)

バロック時代の最後を飾ったバッハ、ヘンデル以降、宗教音楽は低迷期を迎える。人間の理性の力によって真実に到達しようとする啓蒙思想によって教会の権威が相対化されたことが理由の一つに挙げられる。古典派の時代にはハイドンのオラトリオ、モーツァルトの宗教作品、ベートーヴェンの《ミサ・ソレムニス》などを例外として、傑作と評価できる作品は僅かだ。しかしその後に続くロマン派の時代には、過去の歴史、文化の再評価の中で個性的な宗教作品を生み出す作曲家が現れた。バッハの《マタイ受難曲》を復活上演したF.メンデルスゾーンは、イギリスでヘンデルの作品に触れ、ローマでカトリックの音楽を体験し、それらを統合する新たな道を模索した。F.リストはピアノのヴィルトゥオーゾとしての活動を経て僧籍に入り、グレゴリオ聖歌に基づく《ミサ・コラ—リス》など、宗教作品を数多く手がけている。そして一世代後のブラームスは、勃興期にあった音楽学の助けも借りながら過去の音楽を研究し、晩年に至るまで宗教作品を作り続けた。今回は、ロマン派を代表する三人の作曲家の作品を取り上げ、その魅力を明らかにすると共にロマン派の時代に共通する音楽観、宗教観にも迫ってみたいと考えている。

登壇者

講師
大島 博

キリスト教学研究科特任教授、教会音楽研究所所員

オルガン
今井 奈緒子

東京藝術大学、ドイツ・フライブルグ音楽大学オルガン科卒。ドイツ・ゲオルグ・ベーム国際オルガンコンクール、ベルギー・ブルージュ国際バッハ・コンクールに入賞。日本各地におけるソロ活動のほか、経験豊かな通奏低音・アンサンブル奏者として共演者から信頼を得ている。バッハ・コレギウムジャパン創設時からのメンバーとして、教会カンタータ全曲シリーズ他、国内外の公演、CD録音に多数参加した。ソロCDに『シャイトのアラマンダ』、『バッハ:クラーディア練習曲集第3部』、『スウェーデン7つのオルガン』、川端純四郎・関谷直人編著『バッハのコラールを歌う』(キリスト新聞社)の付録CD等。東北学院大学教養学部教授、同大学オルガニスト、同大学宗教音楽研究所所長、宮城学院女子大学非常勤講師。日本キリスト教団霊南坂教会、西片町教会オルガニスト。

ハープ
水野 なほみ

東京藝術大学器楽科卒業。ヨセフ・モルナール、桑島すみれ各氏に師事。フランス・ガルジレスにてピエール・ジャメ氏の講習に参加して指導を受ける。東京ゾリステン、東京シティ・フィルとコンチェルトを演奏する。ルーテル市谷センターにて、「フルー・チェロ・ハープによる室内楽の夕べ」を開いたのを初めとして、各地の美術館やサロンでのコンサートなど室内楽演奏会に多数出演している。現在は、オーケストラや室内楽の演奏者として活動している。

ヴァイオリン
小林 瑞葉

桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部演奏学科、東京芸術大学音楽学部古楽科を経て、同大学大学院修士課程を修了。2006年、古楽情報誌『アントレ』に記事「バッハ無伴奏の対位法表現と運指」を連載。2008年、音楽学者礒山雅氏の企画による演奏会「バッハの宇宙~シャコンヌの祭典Part2」においてJ.S.バッハの無伴奏パルティータ第2番を演奏し、好評を得た。また近年はヴィオラ・ダ・ガンバのコンソート(合奏)の奏者としても活動している。ヴァイオリンを藤本久実、江藤俊哉、江藤アンジェラの各氏に、バロック・ヴァイオリンを若松夏美氏に、ヴィオラ・ダ・ガンバを福沢宏、神戸愉樹美の各氏に師事。

合唱
ジングアカデミー東京

詳細情報

名称

レクチャーコンサート 『ロマン派の宗教作品』

対象者

本学学生、教職員、校友、一般

申し込み

  • 事前申し込み 不要
  • 参加費 無料

主催

立教大学教会音楽研究所

お問い合わせ

立教大学教会音楽研究所

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