公開シンポジウム「Fukushimaは世界でどのように報道されているか」
INFORMATION
2011年3月11日に起きた東日本大震災をきっかけに、欧州の一部の国では、原発の賛否をめぐる議論が白熱し、脱原発につながりました。例えば、オーストリアでは、ツヴェンテンドルフ原発が建設されたまま稼働せず、現在では一般に公開されています。「原子力の平和利用」に対して、明らかに反対ムードが漂っていましたが、ロシアとウクライナの戦争によって、こうした考え方にも変化が見られるようになりました。
本学は東日本大震災以降、陸前高田市などとの連携を強化するなど、復興支援に尽力してきましたが、登壇者のユーディット・ブラントナーは、震災後、毎年のように福島で取材を重ねてきました。今もフクシマに暮らす人々の生活に同行し、彼らの人生の物語を語ることに関心をよせています。本シンポジウムでは、2016年と2021年にオーストリアで放映されたブラントナーによるテレビ番組を実際に紹介しながら、Fukushimaが世界でどのように報道されているかについて検討します。彼女が撮ったフクシマの映像が、ウィーン在住の日本人アーティストHana USUIとのコラボレーションによるアートプロジェクトも同時に上映します。本シンポジウムを開催することで、福島の現状と復興支援に対する理解を深めるきっかけにしたいと思います。
講演はドイツ語で行われますが通訳がつきます。質疑応答も同様ですので、ドイツ語を介さない方でも参加可能です。また、シンポジウム全体は対面・オンライン同時開催で行います。
なお、このシンポジウムはボランティアセンター設立20周年記念行事のプレキックオフ企画として開催いたします。
登壇者
本学海外招聘研究者、ジャーナリスト、ORFオーストリア国営放送局
ユーディット・ブラントナー 氏
テレビ・ラジオ番組:Fukushima – die endlose Katastrophe (Fukushima – The Endless Disaster)„WELTjournal“, 2021/03/10, TV ORF2 など多数。
Atom Gypsies. Arbeiter in japanischen Atomkraftwerken (Workers in Japanese Atomic Power Plants) 2018/08/27, German Public Radio SWR2
著作:『日本——変化する島国』(2019年)、『日本レポート』(2011年)など。
通訳
株式会社インテレックス
サラ・シュターク(Sarah Stark) 氏
エディンバラ大学日本学研究科修士課程修了