公開講演会「研究者像の自己プロデュース——文学研究から逸脱するスリル」
INFORMATION
文学研究者としての自己像はどのように作り上げられるのか。学会内での立ち位置や大学で職を得るためなど、いくつかの条件のもと、研究者は自己像を作っていく。意識的に作り上げる部分もあるが、研究を続けていく中で出会う人や作家・作品や批評理論とのからみのなかで、研究者の姿は形成されていく。メルヴィル研究から出発した講師自身、個別作家研究から逸脱し、脱構築という“controversial”な批評と出会い脱構築の本場に赴いて精神分析批評という新領域に踏み込んだ。こうしたすべてがどのように統合されていったのか。講師が自らの研究歴を考えながら研究者のアイデンティティのあり方について21世紀人文研究という文脈の中で考える。
講師
成蹊大学名誉教授、アメリカ文学・文化精神分析批評、イェール大学大学院アメリカ研究コース研究員(ACLSアメリカ研究フェローシップ)、イェール大学大学院英文科研究員(フルブライト研究員)、ニューヨーク大学大学院研究員
下河辺 美知子 氏
『グローバリゼーションと惑星的想像力:恐怖と癒しの修辞学』(みすず書房2015)、『トラウマの声を聞く:共同体の記憶と歴史の未来』(みすず書房2006年)、『歴史とトラウマ:記憶と忘却のメカニズム』(作品社2000年)、『アメリカン・マインドの音声:トラウマ・文学・身体』(監修:小鳥遊書房2019年)、(共編著)『脱領域・脱構築・脱半球:二一世紀人文学のために』(小鳥遊書房2021年10月)、“Inland/Oceanic Imagination in Melville's Redburn : Expansion and Memory in the Political Climate of America.” The Japanese Journal of American Studies, no. 29, 2018, 3-21. “Erasure of Voice in Post-War Japan: Derrida, Caruth, Oe.”Journal of Literature and Trauma Studies, Nebraska University Press, May 2019.
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