キリスト教学専攻キリスト教学研究科/池袋キャンパス
OBJECTIVE.
最短一年間で修士号を取得できる「ウィリアムズコース」も併設
2年間で修士号取得を目指す高度な学びの場である「キリスト教学研究コース」に加え、キリスト教に関わる現場に立ち、社会の中でミッションを担う方々を対象とし、最短1年間で修士号を取得できる「ウィリアムズコース」を設置しています。
※ウィリアムズコースの対象となるのは、①教会教職者・チャプレン、②聖書科・宗教科教員、③オルガニスト・聖歌隊、④キリスト教系NGO・NPOスタッフ等で2年以上の実務経験がある方です。
専攻のポイント
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充実した奨学金制度
本研究科独自の奨学金として、「ウィリアムズ奨学金」
「菅円吉記念奨学金」「高松孝治記念奨学金」「カナダ
聖公会記念奨学金」を設置しています。これらに加え
て、学内全体の給与奨学金、学会発表奨励金、学術推進
特別重点資金等の制度を利用することが可能です。 -
専修免許状取得制度
すでに中学社会、地理歴史、公民、宗教の教育職員一種
免許状を持っている場合、本専攻博士課程前期課程在
籍中に所定の科目の単位を取得することによって、専修
免許状の取得が可能です。
キリスト教学専攻専任教員および兼担教員/研究テーマ
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阿部 善彦 教授
主要研究テーマ:キリスト教思想史・教会史、哲学的人間学
教員紹介
中世ヨーロッパのキリスト教思想史を専門とし、キリスト教史・教会史も研究している。これまでは、特に、13-14世紀のドイツ神秘思想の研究に取り組んできた。現在は、さらに研究を深め、ドイツ神秘思想以前と以後の時代、つまり、4世紀の教父(アウグスティヌスなど)から16世紀の宗教改革前後(ルターなど)に及ぶ、中世から近世のキリスト教を、神学者、哲学者だけでなく、民衆・一般信徒、女性たちの信仰理解を視野に入れ、解明したいと思っている。また、中世から近世のキリスト教思想、キリスト教的著作が、いま、現代を生きるわたしたちの自己理解、人間理解に、どのような意義を持つのか、哲学的人間学の視点から考えている。
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長谷川 修一 教授
主要研究テーマ:ヘブライ語(旧約)聖書、古代イスラエル史、聖書考古学
教員紹介
ヘブライ聖書の世界を、文献史学・考古学の成果の両方を踏まえて研究している。文献史料の中心となるのはヘブライ語聖書と古代西アジアの碑文史料である。紀元前1千年紀に主眼を置きつつ、その前後の時代にも目を向けると同時に、広く古代西アジア世界全体の歴史の中にヘブライ語聖書が描く歴史を位置づけるようにしている。書物としてのヘブライ語聖書の成立過程やヘブライ語聖書に展開する歴史思想にも関心を持っている。夏にはイスラエルの発掘調査に参加し、モノからヘブライ語聖書の世界を考えることも大切にしている。
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廣石 望 教授(2024年度秋学期海外研究)
主要研究テーマ:新約聖書、初期キリスト教史、イエス
教員紹介
最初期キリスト教の歴史と思想を、新約聖書および関連する初期ユダヤ教や初期キリスト教の諸資料に基づいて文献学的に、また解釈学的に研究している。とりわけ宗教的な隠喩や象徴などの言語使用がもたらす新しい経験理解や、周辺文化や宗教との出会いがもたらす文化変容に関心を寄せている。
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加藤 磨珠枝 教授
主要研究テーマ:西洋中世美術史、キリスト教美術
教員紹介
教会堂に表された絵画や彫刻、祈りのためのイコン画など、西洋中世のキリスト教美術を専門としている。古代ローマ社会を母体として誕生したキリスト教美術が、その後、西ローマ帝国の崩壊やゲルマン系諸民族の大移動など、目まぐるしい変化の中でどのように発展していったのかを、その造形的特徴や社会・歴史的背景から読み解くことに興味がある。その他、ユダヤ教やイスラームとキリスト教美術との関係など、諸宗教間の相互関係に美術が果たした役割も近年の研究テーマである。
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加藤 喜之 教授
主要研究テーマ:近・現代の宗教思想、キリスト教史
教員紹介
宗教改革期以降から近現代にかけての西欧の宗教思想およびキリスト教史を、政治的なものとの関連のなかで研究している。とりわけ、ユダヤ人哲学者バルーフ・スピノザや他の急進的な思想家たちと彼らをとりまく神学・哲学論争に光をあてることで、初期啓蒙期における宗教と政治の関係を明らかにしてきた。それと関係して、現代社会における宗教と政治の問題にも関心があり、ポストモダン神学、ポスト世俗化論、また現代思想との接点も研究の射程に入れつつ考察を深めている。
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金 迅野 特任准教授
主要研究テーマ:「 聴くことの場」のための人権教育、 多文化共生論、実践神学
教員紹介
「赦し」と「約束」をキーワードに、教会内外の具体的なフィールドで起きる人々の「痛み」の経験がどのように聴かれ、そこに「救い」のモメントがどのように宿るのかに関心を持って考え続けている。併せて、「多文化共生」の実践の経験をもとに、歴史のなかで実際に起きた実践を参照しつつ、憎しみと暴力の時代に「和解」はいかに可能なのか、からだを通して「和解」の場がいかに現われうるかを考えたいと思っている。
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西原 廉太 教授
主要研究テーマ:アングリカニズム・エキュメニズム、組織神学
教員紹介
16世紀英国宗教改革の神学を端緒に、時代を超えて通底するアングリカン神学のダイナミズムを研究テーマとしている。また、現代アングリカニズムとエキュメニズムの有機的連関、フル・コミュニオンをめざす各教会間対話の意味と可能性などについても関心をもっている。
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SHAW, Scott 特別専任教授
主要研究テーマ:教会音楽、イギリス音楽
教員紹介
演奏者(聖歌隊指導者やオルガン奏者)として専門分野、特に18世紀から19世紀にかけてのイギリスにおける英国国教会の合唱及びオルガン音楽について研究している。また、音楽史においては主にイギリス・ビクトリア朝時代から20世紀初期の音楽に取り組み、その時代の音楽だけでなく、芸術や社会傾向との関連も含めて探求を進めている。
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SONNTAG, Mira 教授
主要研究テーマ:アジアのキリスト教史、女性神学
教員紹介
アジアにおけるキリスト教の歴史を思想史の視点から研究している。焦点は日本の近・現代にあるが、キリスト教の土着化によって提起される問題、弱者の目で人間社会を見る女性神学が提起する諸問題や公教育など、現代におけるキリスト教の社会的責任が問われる問題にも、幅広く注目している。
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梅澤 弓子 教授(2024年度秋学期研究休暇)
主要研究テーマ:キリスト教倫理学、生命倫理
教員紹介
現代におけるキリスト教倫理の可能性を、根拠、成り立ち、具体的働きに着目して考究している。価値の相対化が言われる今日、キリスト教倫理は日々迫りくる倫理的問いにどのように呼応することができるのだろうか。出生前診断や安楽死など、「いのち」をめぐって提起されている諸問題を見つめ、模索している。
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米沢 陽子 特任教授
主要研究テーマ:教会音楽(カトリック、ドイツ・ルター派)、鍵盤音楽史、音楽療法
教員紹介
教会音楽、特にグレゴリオ聖歌を源とするカトリック典礼音楽と、16-18世紀ドイツ・ルター派の礼拝音楽について、演奏者(オルガン奏者)の立場から研究している。楽曲分析、記譜法研究を手掛かりに、作曲家・音楽作品への理解を深め、演奏実践へと繋げたいと考えている。またホスピス緩和ケア領域における音楽療法の実践を通して「人間にとって音楽はどのような意味を持つのか」という問いに日々向き合っている。
関連リンク
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