よくいただくご質問司書課程
学部・研究科の授業やその他課外活動との両立が、時間的に大変な場合はあるかと思います。そのため、学部・研究科の授業を考慮に入れて、計画的に司書課程を履修する必要があります。授業課題については、基本的にどの授業でも課題やテスト、授業内の発表などがあります。授業によって異なるので、詳しい内容はシラバスをご覧ください。
現在の日本では、正規職の司書職への採用試験に合格するためには、公務員試験等に向けて特別な準備が必要です。本学司書課程では、そうした試験に合格し、図書館に就職をするのは、1年に2名程度にとどまっています。ほとんどの修了生は、企業に就職しています。IT、メディア関係の企業への就職の報告が多いですが、就職先はそうした分野に限られません。
業界によっては、司書資格が直接的に評価されにくいことも考えられます。就職活動においては資格の有無だけではなく、司書課程での取り組み自体を強みにすることも可能です。
年によって人数に変化はありますが、近年は毎年、90名程度(司書コースが80名程度、学校図書館司書教諭コースが10名程度)が登録しています。資格取得に至るのは、それぞれのコースで半数程度です。
司書課程に登録する学生の人数や修了者数については、毎年、紀要『St. Paul’s Librarian』の中に、「立教大学司書課程データ集」として、学部別等の細かなデータを掲載しています。
ほとんどの学生が、資格取得を目的に、司書課程の各コースに登録しています。司書資格、学校図書館司書教諭資格は国家資格であり、資格取得のためには、法律に定められた科目の単位を取得する必要があります。大学卒業後に資格を取得しようとすれば、金銭的にも、時間的にも、大変、ハードルが高くなります。本学では、登録料は、司書コースについては3万5千円、学校図書館司書教諭コースについては1万5千円で、資格取得まで追加の料金は原則として発生しません(学校外での実習・演習の交通費等は除く)。
また、図書館情報学に関心をもって登録する学生もいます。本学の司書課程は、専門課程ではありませんが、それゆえに、本学のすべての学生が登録可能ですので、自分の専攻する学問の他に、図書館情報学に入門的に触れることは、視野を広げてくれるでしょうし、応用科学(applied science)である図書館情報学は、大学卒業後の実社会での自らの活躍の姿を描く手がかりにもなると思います。
シラバスを見て、特定のクラスの内容に興味をもって、各コースに登録する学生もいます。ただし、本学では、「図書館概論」の単位取得を司書課程のすべての科目の受講の条件としています。まずは「図書館概論」を登録・履修し単位取得をする必要があります。
ありません。司書課程のすべての科目は池袋キャンパスで開講されています。司書課程科目は、演習科目については2クラス開講をしていますが、残る科目は1クラス開講であり、必修科目も多いです。新座キャンパスの学部に所属する学生が資格取得に至るには、池袋キャンパスの学部に所属する学生以上の努力が必要になっています。
司書課程登録前に必要なスキルはありません。しかし、本学司書課程の授業内容について、4月初旬のガイダンスに出席して、理解した上で、登録してください。
これについては、一人ひとりの立教大学での学修の進度等の事情が異なるため、一概に言うことができません。「図書館実習」に行くことを諦めれば(つまり立教大学の司書課程図書館司書コースの修了証を諦めれば)、図書館法に定められる司書資格を取得することはできるというケースはよくあります。一方で、留学をしなくても、所属学部の学修との兼ね合いといったことから、資格取得に必要な科目の履修が在学中にすべて終らないと諦める例も出ています。司書資格取得に意欲があるのであれば、1年生から図書館司書コースでの履修をはじめることをお勧めしています。学年が進んでいく中で、大学生活の中で優先したいと思えるものが見えてくるということもあります。
司書資格、司書教諭資格共に、他大学等で通信教育と夏の講習がありますので、追加で単位を取得してください。本学司書課程でも相談にのっています。文部科学省による、司書資格についての案内ページと、学校図書館司書教諭資格についてのページも参照してください。
小学校・中学校・高等学校・中等教育学校等の図書館(図書室)に多くの学校司書が配置されてはいますが、その資格は法制化されていません。ただし、文部科学省が「学校司書のモデルカリキュラム」を提言しており、これらに沿ったカリキュラムを開講している大学は日本国内に存在します。立教大学では開講していませんので、本学学生で学校図書館の仕事に関心をもつ方は、教員免許状と司書教諭資格の取得、もしくは司書資格の取得のいずれかをまずは目指してください。その学修の中で、関心の深まった方は、他方のコースも登録・履修してください。学校図書館専従の正規職員のポストは日本ではごくごく限られていますが、皆無ではありません。ただ、ほんとうにその道を志すならば、国内での学修としては、教員免許状の他に、両コースの修了が不可欠と考えられます。