歴史を塗り替えて1年。1部リーグで戦う彼らの強さとは
ホッケー部男子
2022/11/17
アスリート&スポーツ
OVERVIEW
2021年度関東学生ホッケー春季リーグで1部昇格を果たした立教大学ホッケー部男子。勢いそのまま、現在も最高峰の舞台でしのぎを削っている。しかし周りのレベルは上がり、歯がゆい試合となってしまうことも多い。その中でも向上心を持ち、戦い続ける彼らの根底には、どんな相手にも屈しない強い気持ちがあった。
昇格の先、「勝利」へ向かって
1部昇格を果たし、胴上げされる前主将・鈴木
関東学生ホッケーリーグには1部から3部まであり、各8校ずつが所属する。立教大学は四半世紀もの間、2部から抜けることができずにいた。幾度となく昇格戦に出場するも、あと一歩が届かなかった。そんな重い扉をこじ開けたのは2021年春季。前主将・鈴木雄介(22年3月現卒)が率いたチームは何度もピンチを乗り切り、因縁の相手である学習院大学・一橋大学に勝利。歴史を塗り替えた。
周りに目を配る主将・高橋。彼の声掛けがチームを支えている
それから約1年、現在も厳しい勝負の連続で強豪校の実力を痛感する試合が多い。しかし負けっぱなしでは終われない。彼らは勝ち筋を見いだそうとしている。立教最大の武器は、堅いディフェンスだ。どれだけ攻め込まれても、粘り強く守り続ける。試合中にも修正し、簡単には失点を許さない。自慢の守りを起点にゴールを目指す。主将・高橋佑介(観4)は、「押し込まれる時間は長いが、失点は減ってきている。ボールを奪って前に進むチャンスを作って、もっとシュート機会を増やしていきたい」と話す。格上の相手に一矢報いたい。その思いがボールを前へ前へと運んでいる。5月28日、慶應義塾大学戦では惜しくも敗れるが、今季初めての得点を獲得。さらなるゴールや勝ち星を挙げ、立教イレブンの笑顔が弾ける瞬間は着実に近づいている。
「フジミの挑戦者」
そんな彼らを表すのに最適な言葉がある。それが「フジミの挑戦者」だ。普段の練習場所である「富士見総合グラウンド」(埼玉県富士見市)と、どんな困難にもくじけない「不死身」をかけている。卒業後もつながりが深く、写真撮影や動画制作など幅広く支えてくださっているOBの発案で生まれた。温かい縦のつながりが高い舞台で戦う選手を後押ししている。
常にチャレンジャー精神を持ち、熱い思いを持って活躍する下級生を忘れてはならない。2021年春季に当時2年次生ながら大会MVPを獲得した篠崎太智(文3)や守備の要である桑原颯斗(文2)を筆頭に、多くの下級生が存在感を見せている。少人数だからこそ、学年の垣根を越えて熱意をぶつけ合う。試合中にも後輩から先輩へ声を掛けるシーンが多い。互いの意見を尊重し高め合う関係性が、挑戦者の消えない炎にもなっている。
常にチャレンジャー精神を持ち、熱い思いを持って活躍する下級生を忘れてはならない。2021年春季に当時2年次生ながら大会MVPを獲得した篠崎太智(文3)や守備の要である桑原颯斗(文2)を筆頭に、多くの下級生が存在感を見せている。少人数だからこそ、学年の垣根を越えて熱意をぶつけ合う。試合中にも後輩から先輩へ声を掛けるシーンが多い。互いの意見を尊重し高め合う関係性が、挑戦者の消えない炎にもなっている。
攻撃の起点となるパスを放つ桑原
ボールを追いかける篠崎(手前)。攻守を問わない活躍を見せている
試合中、笑顔でハイタッチをする桑原(左)と篠崎(右)
人数でも経験値でも勝る相手に挑み続ける姿は、実に輝いている。「諦めない姿勢に着目してほしい。代表レベルの選手に対して粘り強く守り、ドリブルで突破していくところを見せたい」と主将は語る。飽くなき向上心のもと、フジミの挑戦者たちは走り続ける。
「立教スポーツ」編集部から
立教大学体育会の「いま」を特集するこのコーナーでは、普段「立教スポーツ」紙面ではあまり取り上げる機会のない各部の裏側や、選手個人に対するインタビューなどを記者が紹介していきます。「立教スポーツ」編集部のWebサイトでは、各部の戦評や選手・チームへの取材記事など、さまざまな情報を掲載しています。ぜひご覧ください。
writing/「立教スポーツ」編集部
コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科3年次 本間早瑛
writing/「立教スポーツ」編集部
コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科3年次 本間早瑛
※本記事は季刊「立教」261号(2022年7月発行)をもとに再構成したものです。バックナンバーの購入や定期購読のお申し込みはこちら
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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