公開講演会「騒音都市東京とニューヨーク——ジャズ・エイジの世界音響」
INFORMATION
1928年(昭和3年)、ニューヨークで街の騒音についての大規模な調査がおこなわれた。この出来事を最初の手がかりとして、当時の「騒音」の元凶のひとつとされたジャズの社会的受容とその国際的な広まりについて考察する。当時最先端の社会改良をめざす都市美化運動の一端としておこなわれた社会調査と、当時の都市文明の先端を象徴するものとされたジャズの関わりを通して見えるサウンドスケープ研究の新しい成果を披露する。
講師
国際日本文化研究センター名誉教授
細川 周平(ほそかわ しゅうへい) 氏
東京芸術大学大学院音楽学研究科博士後期課程修了。東京芸術大学音楽学部助手、東京工業大学大学院社会理工学研究科助教、国際日本文化研究センター教授などを経て2020年より現職。専門分野は、近代日本の音楽史、および日系ブラジル移民文化。著書に『レコードの美学』(勁草書房 1990)、『サンバの国に演歌は流れる——音楽にみる日系ブラジル移民史』(中央公論新社 1995)、『シネマ屋、ブラジルを行く——日系移民の郷愁とアイデンティティ』(新潮社 1999)、『遠きにありてつくるもの——日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』(みすず書房2008、第60回読売文学賞〈研究・翻訳賞〉受賞)、『近代日本の音楽百年(全4巻)』(岩波書店、2020、第71回芸術選奨〈文部科学大臣賞〉受賞)などがある。